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魚は「好き」なのに食べない?データで見る魚食離れの本当の理由

2026年7月27日
魚は「好き」なのに食べない?データで見る魚食離れの本当の理由
魚は嫌いじゃないのに、なぜか食べる機会が減っている。そんな「好きなのに食べないギャップ」を、水産庁などの調査データから優しく読み解きます。骨が面倒、きれいに食べにくい……その先にある、無理のない解決のヒントも。

「魚、嫌いじゃないんだけどな……最近あんまり食べてないし、家でも作ってないかも」。そんなふうに感じたこと、ありませんか。実はこれ、気のせいではありません。ちゃんとデータにも表れている、日本全体の傾向なんです。


先にお伝えしておきたいのですが、この記事は「もっと魚を食べましょう」とお説教したいわけではありません。「好きなのに食べない」というこの不思議なギャップが、どうして生まれているのか。公的なデータをもとに、いっしょに優しくひもといていきたいと思います。そのうえで、無理なく続けられそうな解決の糸口も探してみます。


まず結論からお伝えします


水産庁の「水産白書」によると、1人あたりの魚介類消費量は2011年度に肉類に逆転され、それ以降その差はどんどん広がっています。それなのに、クロス・マーケティングの調査では「魚料理が好き」と答えた人が76.4%もいるんです。


つまり、問題は「魚が嫌い」なことではなく、「好きなのに、食べない・作らない」というギャップにあるようです。このギャップがどこから生まれているのか、一緒に見ていきましょう。


魚介類の消費量は、20年でどれくらい減ったの?【水産庁データ】


水産庁の「水産白書」によると、1人が1年間に食べる魚介類の量は、2001年度の40.2kgから2020年度には23.4kgまで減っています。これは過去最低の水準で、nippon.comの記事でも紹介されています。


数字にすると、ピーク時から約42%の減少。つまりピーク時の6割弱まで落ち込んでしまった計算です。日本経済新聞によると、その後の年度でもさらに過去最低を更新しているそうなので、これは一時的なブームの終わりではなく、じわじわと長く続いている流れのようです。


肉類との逆転劇。2011年に何があったの?【水産庁データ】


なかでも印象的なのが、2011年度というタイミングです。水産庁の「水産白書」によると、この年に肉類の消費量が魚介類を追い抜きました。そこから差はどんどん開いていて、nippon.comの記事によれば、2020年度には肉類33.5kgに対して魚介類23.4kgと、10kg近い差がついているそうです。


「日本の食卓といえば魚」というイメージ、なんとなく持っていませんか。今のデータを見る限り、そのイメージ自体がもう少し前の時代のものになりつつあるのかもしれません。


若い世代ほど、魚を食べていない?【笹川平和財団】


もうひとつ気になるのが、年代による差です。笹川平和財団 海洋政策研究所によると、若い世代ほど魚介類を食べる量が少なく、年齢が上がるにつれて食べる量が増えていく傾向があるそうです。


とはいえ、これは「若い人が魚を嫌っている」という単純な話ではなさそうです。暮らし方や料理の習慣、選べる食べ物の幅が変わってきたことも影響していると考えられます。実際、次にご紹介するデータを見ると、多くの人が魚料理そのものは好きだと感じているようです。


魚は「好き」76.4%。なのになぜ食卓に並ばないの?【クロス・マーケティング調査】


ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。クロス・マーケティングの調査によると、魚料理が「とても好き」と答えた人が34.5%、「やや好き」と答えた人が41.9%。合わせると76.4%の人が、魚料理に好意的なんです。


数字だけ見れば、魚は決して「嫌われている食材」ではありません。それなのに消費量は減り続け、肉類に追い抜かれてしまっている。このギャップこそが、いわゆる「魚食離れ」の正体なのかもしれません。「嫌いだから食べない」のではなく、「好きだけど、食べる・作るまでの一歩が重い」。そんな構造が見えてきます。


「骨が面倒」「きれいに食べられない」。家庭で魚が避けられがちな理由【マルハニチロ調査】


では、その「一歩の重さ」の正体は何でしょうか。マルハニチロの「魚食に関する調査2020」によると、家庭で魚が避けられがちな理由として、「食べた後のゴミ処理が大変(骨など)」が36.3%、「きれいに食べられない」が35.6%と、どちらも3割を超える人が挙げています。


骨を取り除く手間、食べ終わったあとのゴミの処理、そして「上手に食べられている気がしない」という、ちょっとした気恥ずかしさ。こうした具体的な"面倒くささ"が、好きという気持ちとは別のところで、実際に台所に立ったり箸を伸ばしたりする一歩を止めてしまっているようです。骨や下処理が少なくてすむ魚介食材をまとめた記事もあるので、気になる方はあわせてのぞいてみてください。


安くて手軽な鶏肉に、少しずつ置き換わっている?【笹川平和財団】


もうひとつ見逃せないのが、鶏肉の存在です。笹川平和財団 海洋政策研究所によると、鶏肉と魚介類の消費量には、相関係数マイナス0.92ほどの、かなり強い負の関係があるそうです。


これだけで「鶏肉のせいで魚が食べられなくなった」と言い切ることはできませんが、価格や手軽さの面で鶏肉に軍配が上がりやすく、食卓での置き換えが少しずつ進んでいる可能性は十分にありそうです。骨がなく、下処理もいらず、調理時間も短い。そうした手軽さの差が、静かに食卓の選択に影響しているのかもしれません。


まとめ ― 「また魚を作ってみる」を、無理なく叶えるために


ここまでのデータを振り返ると、魚食離れの背景にあるのは「魚が嫌いになった」ことではなく、「骨の処理が面倒」「きれいに食べにくくて気が引ける」「価格や手軽さで鶏肉に見劣りする」という、わりと具体的でリアルな壁だったようです。


だとすれば、解決のヒントもシンプルです。骨が少なくて下処理も簡単な魚介食材を選んでみること。時短で作れるレシピから始めてみること。umaso.fishのレシピ検索なら、「骨なし」「時短」といった条件から探せるので、まずはハードルの低い一品を試してみるのもいいと思います。骨取り不要の時短レシピや、下処理を手早くするコツをまとめた記事、魚の栄養についての記事もあわせて見てもらえると、無理のない範囲で魚料理を暮らしに戻していくヒントになるはずです。


「好きなのに食べていない」だけなら、それはきっと意志の弱さではなく、ちょっと環境や選び方が合っていなかっただけ。そう考えると、次の一歩は思っているよりずっと軽いはずです。


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参考・出典


  • 水産庁「水産白書」
  • https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/r01_h/trend/1/t1_f1_3.html

  • nippon.com「1人当たり年間魚介消費量、過去最低の23.4キロ―20年度」
  • https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01349/

  • 日本経済新聞「22年度の魚介類消費量、過去最低に 水産白書」
  • https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA115P20R10C24A6000000/

  • 笹川平和財団 海洋政策研究所「日本の魚食の将来 ~魚離れをめぐって~」
  • https://www.spf.org/opri/newsletter/430_2.html

  • マルハニチロ「魚食に関する調査2020」
  • https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_center/research/016.html

  • クロス・マーケティング「魚料理に関する調査(2025年)」
  • https://www.cross-m.co.jp/report/trend-eye/20251022seafood

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